企業社会の人間関係

序論

企業社会の人間関係について、「成果」「協働」「指揮命令系統」の三点から述べたい。

「成果」

ある人を雇えば、何のインセンティブもなしに企業の売上と利益が拡大するような理想的な人は存在しない。つまり、経済学でいうところの「合理的経済人の仮定」に基づいて行動を選択する。インセンティブがある企業の人間関係について論じる。

「協働」

次にインセンティブがある企業を前提として、協調的な関係を築くことを企業はなぜ望むのかについて論じる。

「指揮命令系統」

成果、協働を踏まえて、指揮命令系統の観点から要求される人間関係について論じる。

本論

1. 成果

企業は一般的に営利目的で存在する。企業は人を雇い、職務を与えて事業目的を達成するための行動をとる。単に事業目的を達成するだけなら、人間によらず、ロボットや産業機械で事業活動を行っても良いはずである。そのような現状であっても、人を雇うことを続ける。つまり、企業は人を雇うことに何らかのインセンティブがあると考えられる。ロボットは電気のみを動力源とするが、人間は衣食住を動力源とする。ロボット自体は可動域が狭いが、人間はロボットや機械を使用して行動範囲を広げることができる。企業は人を用いることで、その人が持つノウハウ、アイデア、技術、仕事への熱意をもって、事業活動の領域を広げているといえる。さらには、その人が持つネットワークや口コミ情報を活用し成果を上げようとする。つまり、企業が要求する人間関係は人的ネットワークである。

2. 協働

労働者側にとってのインセンティブは、報酬であるが、企業にとってのインセンティブは人的ネットワークである。与える職務は、営業、販売、事務、経理と様々だが、一つの職務がいくつもの職務と関連して成り立っている。つまり、人的ネットワークを駆使せずに様々な職務から成り立つ事業を展開することは難しい。協働する関係を求めているのは想像に難くない。

3. 指揮命令系統

企業が労働者を管理する上で、指揮命令系統は必要である。前述の人的ネットワークにとって、指揮命令系統は対比される。本来、横断的な人的ネットワークにとって、縦断的な指揮命令系統は不要なはずである。予算を例にすると、企業にとって指揮命令系統は必要なものといえる。事業目的を達成するために資金を確保し、その資金の範囲内(予算内)で、資金を投下し、売り上げによって回収する。資金が回収できないと出資者が責任を求めるのは当然であり、責任を取るのは、経営者である場合がほとんどである。横断的な人的ネットワークにおいても、労働者側は一定の従属関係を求められる。

結論

企業が要求する人間関係は、横断的な人的ネットワークを形成することである。ホーソン実験によると、生産性を上げるために最も大きな成果が得られたのはある共通目標に向けての連帯感だった。

 

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